製造業の現場において、生産効率や品質向上のため治具を導入したいと考えている方は多いことでしょう。しかし治具というものはどれくらいの費用がかかるのか、感覚が掴みにくいものでもあります。そのせいで二の足を踏んでしまうというケースも少なくありません。
そこで本ページでは、治具制作の費用はどのような内訳なのか、目安となる相場はどんな感じか、節約術はあるのかなどの情報を取りまとめてご紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。
一般的に治具というものはオーダーメイド方式で専門業者に制作を依頼するという方式になります。それゆえ決して少なくない費用がかかってしまうというのが実情。少しでも費用を抑える方法はないかと考えるには、ます治具の製作費用がどのような要素で構成されるかを理解しておくことが重要です。以下のリストを参考にしてみてください。
もうひとつ気になることと言えば、治具制作にかかる費用の相場や目安ではないでしょうか。ひとつの傾向として挙げられるのは、できるだけ既製品や汎用品を活用するようにすれば費用は抑えられ、逆にすべてを特注・オリジナルで設計する場合は費用が高額になるという点です。具体的に見ていきましょう。
例えば市販のトグルクランプや位置決めピン、ベースプレートなどの部材を組み合わせ、穴あけなど最低限の追加加工だけで形にするといったケースになります。材料に汎用品を用いており、設計費や設備費などはほぼ不要となるので、部品代プラスアルファ程度に費用を抑えることができます。
一方で、複雑な形状のワークや、難易度の高い加工作業には、汎用品ベースの治具だと対応しきれないというケースも起こり得ます。
自社で加工を手掛けるワークの形状や作業内容に合わせて、ワンアンドオンリーの一点モノをオーダーメイドで依頼するというやり方になります。その上で、構造の複雑さの度合いや要求する制度などの要素により、金額が変ってきます。
例えば樹脂やアルミなどの素材を削り出しで加工し、ワークを手作業で固定するといったタイプの治具であれば、オーダーメイド方式であっても、比較的安価で制作することが出来ます。
例えばマシニングセンタなどの工作機械内で用いられ、激しい切削負荷や切削油に耐え、μm(ミクロン)単位の繰り返し精度が求められる金属製治具の場合は、数十万円程度の費用がかかるという目安になります。そのなかで制度や加工の難易度で金額が変ってきます。
例えばエアーや油圧による自動クランプ機構が採用されていたり、センサーによる誤着検知(ポカヨケ)などを組み込んだ量産ラインで用いられる治具の場合、100万円以上となるケースが多くなります。
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治具のタイプ |
費用相場(目安) |
主な用途・特徴 |
コストの傾向 |
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汎用品ベース |
数千円~数万円 |
簡易的な位置決め、手作業の固定など |
市販品を流用。設計費ほぼゼロ加工費も最小 |
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簡易的な特注治具 |
10万円~30万円 |
動での組立・検査ライン、樹脂ベースの試作用など。 |
設計費+一般的なマシニング加工費 |
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精密加工特注品 |
30万円~80万円 |
工作機械での切削、高い繰り返し精度が求められる加工用。 |
高精度加工費+熱処理・表面処理費 |
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自動化特注品 |
100万円以上 |
自動量産ライン、エアー・油圧駆動、センサー内蔵型など |
構想設計費+制御・組立調整費 |
参照元:榊原工機(https://www.sakakibara-kouki.co.jp/column/%E6%A6%8A%E5%8E%9F%E5%B7%A5%E6%A9%9F%E3%81%A7%E6%B2%BB%E5%85%B7%E5%88%B6%E4%BD%9C%EF%BC%81%E6%97%8B%E7%9B%A4%E5%8A%A0%E5%B7%A5%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%92%E6%8A%91%E3%81%88%E3%82%8B/)
参照元:榊原工機(https://www.sakakibara-kouki.co.jp/column/%E3%80%90%E3%83%97%E3%83%AD%E3%81%AB%E8%81%9E%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%91%E6%B2%BB%E5%85%B7%E5%88%B6%E4%BD%9C%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E6%97%8B%E7%9B%A4%E5%8A%A0%E5%B7%A5/)
参照元:スグジグ(https://sugujigu.com/price/)
参照元:山城製作所(https://yamashiross.jp/column/jig-introduction/)
参照元:エージェンシーアシスト(https://www.agency-assist.co.jp/column/13768/)
以上の通り、フルオーダー方式かつ高精度で高負荷な環境下で用いられる治具ほど費用は高額となっていくという傾向があります。一方で、例えばベースや固定クランプには汎用品を使い、ワークが触れる位置決め部だけを特注で削り出すといった工夫を行えば、特注品であってもコストを抑えることが可能になります。
上記の通り、治具の製作費用が高額となってしまうのには一種の法則があります。そうした点を踏まえた上で、可能な範囲で以下のような対策を講じることができれば、費用抑制の一助となるはずです。ぜひ、検討してみてください。
例えばクランプや位置決めピンなどには、ホームセンターや通販サイトで入手できる市販品を活用するといった要望を汲んでもらえれば、作製部品数を減らすことができ、ひいては加工費を浮かせることができます。
確かな根拠や裏付けがないまま「素材はステンレス」、「精度は精密公差」としてしまうと当然費用は跳ね上がってしまいます。治具に必要な耐久性や精度をしっかり検証した上で、必要ない箇所はアルミや一般鋼としたり、一般公差でOKとするなどの対策を行ってみてください。
例えば複雑な削り出し加工としていた箇所を「板金曲げ」に変更したり、一体型としていたものを「分割構造」にすることで、加工にかかる時間を大幅に短縮でき、費用削減にもつながります。
治具を用いる自社製品(ワーク)のデータが揃っていれば、治具を制作する業者側の設計工数(設計費)を抑制することになり、コスト抑制につながります。
「安物買いの銭失い」という諺がある通り、格安を売りにする業者に頼んで「作りの粗い治具」を導入してしまうと、自社製品の品質が低下したり、セッティング(段取り)に時間がかかったりと、結果的に大赤字になってしまうリスクもあり得ます。
治具を導入する際は、「経費」ではなく「投資」という考え方が重要。治具の製作費用に対し、削減できる労務費や不良品が発生した場合の対処コストなどを計算した上で、どれだけの期間で元が取れるのかという視点を持つことをお勧めします。
巷には治具制作を請け負ってくれる業者は数多あり、どこを選ぶべきか頭を悩ませてしまう方も多いことでしょう。以下に、治具制作を依頼する業者選び際の要点をリストアップしてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
例えば制作を依頼する際の打ち合わせにおいて、「ここを市販品に変えれば2万円安くなりますよ」といったVE(バリューエンジニアリング)提案ができる業者は、ポイントが高いと言えます。
例えば設計は自社で行うが製造は外注といった業者だと、外注マージンや輸送コストが発生し費用に上乗せされてしまいます。設計、加工、熱処理、組み立てまで自社(または強固なネットワーク)で一括管理している業者が望ましいと言えます。
以上の通り、治具制作の費用というものには数千円から100万円以上までの幅があり、それぞれに相応の理由があります。ゆえに治具制作にどれだけの費用をかけるのかは、もたらされる効果との相関関係を熟慮することが求められます。その上で、素材や精度もしっかり考慮し、コストダウンできる箇所がないかを検証することも重要です。ぜひ、実践してみてください。
引用元:グローバル公式サイト
(https://www.landingpage-synergy.com/Sp6X7DKw/)
切削加工の分野において、設計からアフターケアまで一括請負。
自動車業界や海洋機器・エンジン関連分野で使用する製品や部品製作の分野で大手企業から指名される実力を持つ。
切削加工で課題となる切粉の堆積や加工応力によるワークの歪みに対し、排出性を考慮した構造設計や重量に応じたクランプ設計が得意。精度不良を抑制する治具の提案もできる。
引用元:三和クリエーション公式サイト
(https://www.sanwa-creation.co.jp/)
硬質素材や難削素材を超精密・微細加工する技術を提供してきた会社。特に精度への要求が高い研削・研磨加工において知見と技術力を持つことから、「磨く」ことに特化した治具製作を任せられる。
超硬合金製よりも耐摩耗性が高いとされるダイヤモンド製の治具を製作。
ダイヤモンドの特性上、潤滑油などを使用しなくて済むため、給油ユニット、油のメンテナンス不要で使える。
引用元:榮製機公式サイト
(http://www.sakae-seiki.co.jp/)
ワイヤー放電加工で使用する精密バイスやワイヤーカット治具の製作が得意。
最大70㎏※までの重量のワークに耐えうる治具の製作も手がける。
金型事業も行っていることから、ワイヤー放電加工における金型製作用の精密治具製作が強み。
要望を受けてから綿密な情報収集を行い、新製品開発における治具製作をサポートできる。
参照元:榮製機公式サイト
(http://www.sakae-seiki.co.jp/neotec_detail.php?neotec_cd=64)