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めっき加工用治具とは?活用メリットや種類、治具製作のポイントまとめ

目次

製品の表面処理として欠かせないめっき加工。その品質と生産性を左右するのが「めっき加工用治具」です。

本記事では、めっき加工用治具の役割、加工方式別の特徴、製作依頼時のポイントなどを、わかりやすく解説します。

めっき加工用治具とは

めっき加工中に加工対象物(ワーク)を固定し、電流を供給するための導電性治具です。製品表面に均一な膜厚を形成するためには、治具による確実な保持と通電が欠かせません。また、治具への段取り作業が品質とコストに直結するため、加工内容に応じた設計が求められます。

めっき加工用治具が
用いられる主な加工方法の
種類

引っ掛け(ラック)めっき

製品を1点ずつ治具に引っ掛けて固定し、静止状態で処理する方式です。接触傷や変形のリスクが少ないため、意匠部品や大型製品などに適しています。塗装治具と同様に製品保持の工夫が品質に直結するため、把持部位の設計が重要です。

バレルめっき

小型部品を通電性の容器(バレル)にまとめて投入し、撹拌しながら一括処理する方法です。ネジや端子などの大量処理に適し、省人化とコスト低減が可能です。ただし製品同士が接触するため、塗装治具のような接触防止構造は存在しません。

カゴめっき

ワークを金網製のバスケットに入れて処理する方式で、ラックとバレルの中間的な方法です。バレルで絡まりやすい製品や、治具跡を避けたい中小部品に適しています。塗装治具における「非接触固定」に通じる設計意識が求められます。

フープめっき

リール状に巻かれた連続帯材に連続処理を行う方式です。電子部品のリードフレームなどに用いられ、自動プレスラインとのインライン化が可能。塗装治具のような個別段取りは不要で、高速・連続処理に特化した方式といえます。

めっき加工用治具の
メリット・デメリット

メリット

品質の再現性向上

治具によって製品を安定保持することで、膜厚の均一化や外観品質のばらつきを抑制できます。塗装治具と同様、作業者の熟練度に依存せず一定品質が保てます。

省人化・コスト低減

バレルやフープ方式では段取り工数が少なく、処理量も多いため、大幅な省人化とコスト削減が可能です。塗装治具の自動搬送設計に通じる生産効率化が実現します。

デメリット

治具跡が発生する

治具跡が残ってしまうデメリットは、塗装治具においては共通する課題であり、把持位置の設計が品質に影響します。たとえば、ラックめっきでは製品を把持する部分にめっきが付着しにくく、治具跡として残ることがあります。

接触傷やめっきムラができる

バレルやカゴ方式では、部品同士の接触によりキズや打痕が発生する恐れがあります。複雑形状の部品ではめっきムラも生じやすく、塗装治具のような個別保持が困難です。

めっき加工用治具を
取り付ける主な機械・設備

めっき槽(処理槽)

ワークと治具を薬液に浸漬するための装置。材質はFRPや塩ビライニング鉄製が一般的であり、塗装治具と同様、耐薬品性や液温管理が重要です。

整流器(直流電源装置)

電気めっき用に直流電流を安定供給する機器で、電圧・電流制御により膜厚や品質を左右します。塗装治具にはない通電装置特有の制御設備です。

めっき加工用治具の製品例

電子基板用メッキ治具のコーティングイメージ
引用元:吉田SKT
(https://www.y-skt.co.jp/archives/1362)

電子基板用めっき加工用治具に厚膜フッ素樹脂コーティングを施した事例です。従来の塩ビ被膜に比べて耐薬品性と耐久性が向上し、液だれ防止や治具寿命の延長に効果を発揮しています。

めっき加工用治具製作の
ポイント

めっき加工用治具の素材には銅やステンレスが使われ、必要に応じて絶縁コーティングを施します。製作においては、導電性・耐薬品性・着脱性がとくに重要です。塗装治具と同様、段取り性や耐久性を考慮し、作業ミスや品質不良のリスクを最小限に抑える設計が求められます。

なお、切削加工、研削・研磨加工、放電加工など、加工方法によって、必要な治具の素材や性能は異なります。そこで、本メディアではそれぞれの加工法に対応した治具メーカーを3社厳選してご紹介しています。おすすめの理由や事例もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

【加工方法から選ぶ】
加工治具メーカーおすすめ3選を見る

【課題・目的別】
治具関連メーカー3社

加工治具メーカーは、得意とする技術や提供する製品によって、解決できる課題が異なります。
ここでは、加工現場で抱えやすい課題や導入目的に合わせて、おすすめの治具メーカー3社を紹介します。

切粉の詰まりや
ワークのビビリ・歪みを
防ぎたい

グローバル

グローバル

引用元:株式会社グローバル公式サイト
https://www.landingpage-synergy.com/Sp6X7DKw/

グローバルの強み
  • ひずみ・浮き上がり・重量物の位置決めなどに対応し、加工中の変形や位置ずれによる不良・手直しを抑える。
  • ワークの保持角度や治具の形状・傾斜を工夫し、切粉が詰まらずに自然に流れる構造を設計可能。
  • 設計から据付・試削り、導入後の改善まで一貫対応し、導入までスムーズに進められる。

切粉・ビビリ・歪みに対応する
治具設計を公式HPで確認

治具交換・芯出しを
効率化したい

イマオコーポレーション

イマオコーポレーション

引用元:イマオコーポレーション公式サイト
https://www.imao.co.jp/products/pullfix.html

イマオコーポレーションの強み
  • 横から締めるだけで治具を交換でき、外段取り化により加工機の停止時間を減らして稼働率を高める。
  • 5μmの繰り返し位置決め精度で芯出しを不要にし、交換後の再調整と作業者による精度差を抑える。
  • 治具やプレートの大きさに合わせて配置でき、多品種少量生産の治具切り替えを効率化し、段取り時間を短縮する。

段取り改善の根拠を
公式サイトで確認

固定・搬送・治具交換を
自動化したい

コスメック

コスメック

引用元:コスメック公式サイト
https://www.kosmek.co.jp/products/robot/

コスメックの強み
  • ロボットハンドやホールグリッパで搬送・固定を自動化し、ワークの投入・取り出しにかかる人手を減らす。
  • 位置決め・クランプ・動作確認を組み合わせ、固定ミスや確認漏れによる不良・設備停止を抑える。
  • ハンドチェンジャーやパレットクランプで治具・ツール交換を自動化し、少ない人員でも複数品種を連続生産しやすくする。

自動化対応の根拠を
公式サイトで確認