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切削治具とは?活用メリットや種類、治具製作のポイントまとめ

目次

切削治具とは、加工物の固定と位置決めを行う装置のこと。本記事では、切削治具の基礎知識から導入メリット、製品例、設備との関係、製作時の注意点までを網羅的に解説します。

切削治具とは?

工作機械による加工時に、ワーク(被加工物)を正確な位置に固定し、安定した切削を可能にする補助装置のことです。量産工程では、加工位置のズレや品質のばらつきを防ぐ役割を担い、適切な切削治具を導入すれば作業者の技量に依存しない安定した仕上がりが期待できます。

切削加工における治具の
役割と使用するメリット

加工精度と品質の安定化

切削加工に治具を用いるメリットは、加工精度と品質のばらつきを抑えられる点です。ワークの位置決めと固定を確実に行えるため、加工時のズレや振動を抑え、常に一定の条件で切削が行えます

特に、高精度が求められる精密部品の量産工程では、治具の有無が品質の安定性を大きく左右するので要注意です。

作業効率の向上と段取り時間の短縮

ワークの着脱が素早く行えるよう設計された治具を使用すれば、作業者は都度位置決めや測定を行う必要がなくなり、加工サイクル全体が短縮されます。

また、複数個同時加工が可能な多点治具や、交換式パレットシステムなどと組み合わせることで、生産性を大幅に高めることが可能です。

作業の標準化と安全性の確保

治具を用いると、誰が作業しても一定の品質が保てるため、属人的なスキルに頼らない安定した生産体制を構築可能です。

また、切削加工中にワークが動かないように固定することで、工具の折損や材料の飛散といったリスクを低減し、作業者の安全確保にも貢献します。治具は品質・効率だけでなく、現場の安全性向上にとっても重要な役割を果たす存在です。

切削治具の製品例

多点固定による同時加工用の複合治具

多点固定による同時加工用の複合治具
引用元:精密金属加工コストダウンセンター.com
(https://www.metal-machining-costdown.com/example/detail.php?blog_id7=143)

切削工程でワークを精密に固定し、位置再現性を高めることを目的とした治具です。ワークの当たり面は放電加工で仕上げ、クランプ取付用の穴あけとM4タップを施して製作されています。

複合加工(切削+放電)を前提とした
専用治具

複合加工(切削+放電)を前提とした専用治具
引用元:精密金属加工コストダウンセンター.com
(https://www.metal-machining-costdown.com/example/detail.php?blog_id7=142)

切削時の位置再現性固定剛性の確保を目的に製作された治具です。ベースと押さえ部は社内加工、クランプは市販品を採用しています。製作工程では、ワーク接触面を放電加工で仕上げたのち、クランプ取付用の穴あけとM4タップを行っています。

切削加工に用いられる
主な設備と治具の関係

設備 製作できる治具の特徴
立/横マシニングセンタ(3軸) バイスやモジュラー治具を用いてワークを確実に固定し、繰り返し同じ加工基準を再現します。ゼロポイントシステムやパレットチェンジャーを活用すれば、段取り替えの時間も大幅に短縮可能です。
5軸マシニングセンタ 5面からの工具アクセスを考慮し、ワークとの干渉を避ける低背な治具(センタリングバイス等)を使用します。イケール(トゥームストーン)に多数のワークを取り付けることで、多面連続加工にも対応します。
旋盤(CNC/汎用) パワーチャックやコレットチャックでワークの中心を正確に捉え、高い把持力で保持します。長尺のワークは、テールストックやステディレストで支えることにより、加工中の振れを防ぎます。
ボール盤・タッピング ガイドブッシュ付きの穴あけ治具がドリルの位置と角度を正確に案内するため、作業者のスキルを問わず高精度な穴あけが可能です。押さえ具付きのドリルプレートを使えば、ケガキ作業を省略し、作業時間を短縮できます。
中ぐり・フライス汎用機 バイスと当てピンで簡易的に加工基準を設定したり、治具プレートやアングルプレートを用いて正確な直角・角度を出したりします。シンプルな構成でも、加工の再現性と寸法安定性を確保します。

治具製作のポイント

切削治具を製作する際には、目的に応じた機能設計と使用環境への適合性が求められます。重要なのは、加工内容に応じた位置決めクランプ機構の設計です。

加えて、ガイドピンやプレート構造を工夫することで、位置合わせ作業の手間を軽減できます。さらに、ワークの着脱がしやすく、誰でも扱える構造が理想です。

治具の出来が切削加工全体の効率と品質を左右するため、要求精度や生産量、使用設備などの条件を明確にした上で、現場目線の設計を行うことが不可欠です。自社にノウハウがない場合は、治具専門メーカーに相談した上で適切な仕様設計を進めましょう。

なお、切削加工、研削・研磨加工、放電加工など、加工方法によって、必要な治具の素材や性能は異なります。そこで、本メディアではそれぞれの加工法に対応した治具メーカーを3社厳選してご紹介しています。おすすめの理由や事例もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

【加工方法から選ぶ】
加工治具メーカーおすすめ3選を見る

加工方法から選べる
おすすめの
加工治具メーカー3選
切削加工業者
向け

グローバル

グローバル

引用元:グローバル公式サイト
(https://www.landingpage-synergy.com/Sp6X7DKw/)

グローバルの強み
耐久性のある治具を
オーダーメイドで製作できる

切削加工の分野において、設計からアフターケアまで一括請負。
自動車業界や海洋機器・エンジン関連分野で使用する製品や部品製作の分野で大手企業から指名される実力を持つ。

切削時の課題に合わせた設計で
精度不良を防止

切削加工で課題となる切粉の堆積や加工応力によるワークの歪みに対し、排出性を考慮した構造設計や重量に応じたクランプ設計が得意。精度不良を抑制する治具の提案もできる。

グローバルの公式HPで
治具についてもっと見る

研削・研磨加工業者
向け

三和クリエーション

三和クリエーション

引用元:三和クリエーション公式サイト
(https://www.sanwa-creation.co.jp/)

三和クリエーションの強み
微細加工の経験を
活かした技術力

硬質素材や難削素材を超精密・微細加工する技術を提供してきた会社。特に精度への要求が高い研削・研磨加工において知見と技術力を持つことから、「磨く」ことに特化した治具製作を任せられる。

耐摩耗性のある
ダイヤモンド製の治具を提供

超硬合金製よりも耐摩耗性が高いとされるダイヤモンド製の治具を製作。
ダイヤモンドの特性上、潤滑油などを使用しなくて済むため、給油ユニット、油のメンテナンス不要で使える。

三和クリエーションの公式HPで
治具についてもっと見る

放電加工業者
向け

榮製機

榮製機

引用元:榮製機公式サイト
(http://www.sakae-seiki.co.jp/)

榮製機の強み
精密加工向けでありながら
最大70kgまでのワークにも対応

ワイヤー放電加工で使用する精密バイスやワイヤーカット治具の製作が得意
最大70㎏までの重量のワークに耐えうる治具の製作も手がける。

金型事業の知見を
もとにサポート可能

金型事業も行っていることから、ワイヤー放電加工における金型製作用の精密治具製作が強み
要望を受けてから綿密な情報収集を行い、新製品開発における治具製作をサポートできる。

榮製機の公式HPで
治具についてもっと見る

参照元:榮製機公式サイト
(http://www.sakae-seiki.co.jp/neotec_detail.php?neotec_cd=64)