製造現場で製品の加工や組み立てに携わっていると、「治具って自作できるのかな?」「やはり専門業者に外注したほうがいいのだろうか?」といった疑問を抱くことも多いのではないでしょうか。
本ページでは、治具自作の可否やメリット・デメリット、自作する際におさえるべきポイント、さらに外注する際の注意点などを詳しく解説しています。ぜひ、現場の業務改善の参考にしてみてください。
まずは治具の定義や役割についておさらいしておきましょう。簡単に言えば治具とは、加工作業や組み立て作業を行う際に、加工や組み立ての対象物である「ワーク」を正しい位置に固定し、ドリルやグラインダー、レンチなどの工具を正しい位置に案内(ガイド)するための器具ということになります。
治具の基本構造は一般的に、以下のような要素で構成されます。
治具が果たす役割としては、加工作業の際、作業者の熟練度によって加工品質がばらついてしまうことを防ぎ、また作業効率、生産効率を向上させるという点が挙げられます。
結論から言えば、治具を自作すること自体は可能です。
一般的に治具は、現場の作業環境に合わせてオーダーメイドで外注する必要があり、相応のコストもかかるため、「自作できないか」と検討されるのはごく自然なことです。
しかし、十分な計画なしに安易に自作することは避けるべきです。治具を自作する際は、どのようなメリットとデメリットがあるのかを事前にしっかりと把握しておくことが欠かせません。
治具を自作する最大のメリットは、オーダーメイドで外注する際の費用を抑えられる点です。
治具は作業工程ごとに一点モノを製作する必要があるため、外注するとどうしてもコストがかさむケースが少なくありません。
また、特定の治具が必要になったときにその場ですぐに作れる「スピード感」や、現場の作業員の声を反映してその都度こまめに「改善」を行っていきやすい点も、自作ならではの大きなメリットと言えます。
自作を行う現場の設備や職人の技量にもよりますが、自作の治具は専門業者に依頼する方式と比べ、精度的に限界があるのは否めません。とりわけμm(ミクロン)単位の精度を出すのは難しく、専門業者に依頼すべき領域となります。
また自作治具には耐久性や安全性に対する懸念もあり、例えば強度不足で加工作業に破損してしまうと作業員のケガや工場設備の故障といったことにも繋がってしまいます。
もうひとつ、治具を自作するということは設計や製作に人員の手が必要になるということであり、本来行わなければならないコア業務がストップしてしまうという、いささか本末転倒な事態を招きます。
ひと口に治具の自作と言っても、複雑で高精度なものを手掛けるのは難しいのが現状です。一方で、一般的な製造現場であれば、比較的難易度が低く製造しやすいものもあります。参考までに、自作しやすい治具の例をご紹介します。
樹脂素材を用いて、3Dプリンターによってワークを固定したり位置決めに用いる治具を制作するというやり方になります。素材が樹脂なのでワークを傷つけるリスクが少なく、スピーディーに位置合わせが行えるというのがメリット。ただし、切削油や熱、強い負荷などには弱いというデメリットもあります。
ホームセンターなどで入手できるアルミフレームやクランプなどの規格品を組合わせて作成できる手軽な治具になります。例えば組み立てラインでの簡単なネジ締め作業の際に、ワークを固定することに活用できます。ただし作業対象となるワークが複雑な形状だと、既存品での対応は困難となってしまいます。
なお、上記でご紹介した例は、あくまでも「低負荷・低頻度」の作業向け、あるいは「試作段階」でのお試しという感じになります。本格的な作業工程において求められる高精度な治具とは異なるということを踏まえておいてください。
上記の通り、オリジナル治具というものはあくまでも簡易的、お試し的に用いるものであり、量産ラインや高精度な金属加工を伴う現場で使用する治具は、その道の専門家に製造を依頼することが賢明です。
ただし専門家に依頼すればそれでいいということではなく、依頼者サイドとしても注意すべき点があります。主なチェックポイントは、以下の通りです。
世の中には治具製作に対応している専門業者が数多く存在し、「どこに依頼すべきか分からない」と頭を悩ませている方も少なくないはずです。
信頼できる依頼先をしっかりと見極めるために、ぜひ以下にご紹介するポイントを判断材料として役立ててみてください。
以上の通り、簡易的な治具を自作することはコスト削減や緊急対応の面では有効ですが、長期的な生産性効率の向上や製品の品質安定、従業員の安全性確保といった点では、専門業者が手掛ける治具には及ばないというのが実情です。この点をしっかり踏まえた上で、自作治具を用いるのは応急処置的な活用に留めておくことが賢明です。本来の目的のためには、信頼できる治具製作メーカーに一度相談してみることをお勧めします。
引用元:グローバル公式サイト
(https://www.landingpage-synergy.com/Sp6X7DKw/)
切削加工の分野において、設計からアフターケアまで一括請負。
自動車業界や海洋機器・エンジン関連分野で使用する製品や部品製作の分野で大手企業から指名される実力を持つ。
切削加工で課題となる切粉の堆積や加工応力によるワークの歪みに対し、排出性を考慮した構造設計や重量に応じたクランプ設計が得意。精度不良を抑制する治具の提案もできる。
引用元:三和クリエーション公式サイト
(https://www.sanwa-creation.co.jp/)
硬質素材や難削素材を超精密・微細加工する技術を提供してきた会社。特に精度への要求が高い研削・研磨加工において知見と技術力を持つことから、「磨く」ことに特化した治具製作を任せられる。
超硬合金製よりも耐摩耗性が高いとされるダイヤモンド製の治具を製作。
ダイヤモンドの特性上、潤滑油などを使用しなくて済むため、給油ユニット、油のメンテナンス不要で使える。
引用元:榮製機公式サイト
(http://www.sakae-seiki.co.jp/)
ワイヤー放電加工で使用する精密バイスやワイヤーカット治具の製作が得意。
最大70㎏※までの重量のワークに耐えうる治具の製作も手がける。
金型事業も行っていることから、ワイヤー放電加工における金型製作用の精密治具製作が強み。
要望を受けてから綿密な情報収集を行い、新製品開発における治具製作をサポートできる。
参照元:榮製機公式サイト
(http://www.sakae-seiki.co.jp/neotec_detail.php?neotec_cd=64)