カシメ治具とは、リベットやハトメなどを安定してかしめるための専用ツールです。この記事では、カシメ治具の仕組みやメリット、代表的な設備との関係、製作依頼時のチェックポイントまで、基礎から分かりやすく解説します。
カシメ治具とは、部品や材料を圧縮・塑性変形させて結合する「カシメ加工」を安定して行うための専用治具です。
使用時には、リベットやハトメ、ナットなどの副資材を所定の位置に保持し、ワーク同士がずれないように固定。加圧方向や位置決めをガイドすれば、作業者の熟練度に左右されにくく均一なカシメを実現できます。
量産ラインだけでなく、「試作や少量生産において結合部の品質を安定させたい」という場面でも幅広く活用されています。
カシメ治具を使用すると、リベットやワークを正確な位置に保持したまま一定の圧力でかしめることができます。加圧力やストロークが毎回一定になるため、結合部のかしめ高さやかしめ幅のばらつきが減少し、疲労強度や耐久性の向上が期待できます。量産ラインでも品質を安定させやすく、不具合の再発防止にもつながるため、結果として製品全体の信頼性向上やクレーム削減に大きく貢献します。
カシメ治具を使用すると、ワークの位置決めやリベットのセットが治具側でガイドされるため、作業者は決まった手順でレバーやスイッチを操作するだけで作業が完了します。手作業に比べて段取りがシンプルになるため、1ショットあたりのサイクルタイム短縮も見込めるでしょう。操作が標準化されることで、作業者による仕上がりのばらつきや教育コストも抑えられるため、ライン全体の生産性向上にもつながります。
製品ごとの形状や材質に合わせて専用設計できる点もカシメ治具の大きな特徴です。薄板や樹脂部品、異種材料の組み合わせなど、変形しやすいワークでも、当て板や受け側の形状を工夫することで安定したカシメが可能になります。交換式のガイドやパッドを採用すれば、型替えも短時間で行えます。
同じ設備でさまざまな製品の接合プロセスに対応できるため、生産現場の柔軟性が高まります。
引用元:渡辺精密興行株式会社(https://wsl-g.co.jp/problem/20230622/)
ご紹介している製品は、渡辺精密工業株式会社が製作した「8点かしめ治具」の一例です。複数の爪で同時に加圧する構造により、被接合部品へ均一な圧力をかけて塑性変形させることが可能。圧力が集中する要部にはSKDやSKHなどの工具鋼や超硬合金が使用され、耐摩耗性と剛性を両立しています。ミクロン単位の精度が求められるかしめ加工に対応した、高精度な特注治具の代表例です。
※参照元:渡辺精密興行株式会社(https://wsl-g.co.jp/problem/20230622/)
| 設備(工作機械) | 製作できるカシメ治具の特徴 |
|---|---|
| プレス式カシメ機 | 強い圧力でワークを加締め。剛性の高い接合に適する治具設計が可能 |
| ブラインド式カシメ機 | 片側からの作業に対応。密閉性が求められる製品用治具に向く |
| スピン式カシメ機 | 軽い力で接合できる。軸の変形を防ぎつつ回転運動を許す治具設計が可能 |
| 電動・油圧・空圧式機械 | 用途に応じた複数方式の治具設計が可能。高速・高精度なカシメに対応 |
治具製作では、まずワークの材質・板厚・形状やカシメ位置にかかる荷重条件を正確に把握し、それに適した支持方法や押さえ方を検討することが重要です。CADで位置決め精度や圧力配分をシミュレーションし、切削加工などで精度良く形状を仕上げます。使用後の微調整や部品交換がしやすい構造にしておけば、立ち上げ後の段取り替えにもスムーズに対応できるでしょう。
また、摩耗しやすい部分には工具鋼などの耐摩耗材を使用したうえで、定期的なクリーニングやグリスアップが行いやすい設計にすれば、治具の長寿命化と安定稼働が実現します。
加工治具メーカーは、得意とする技術や提供する製品によって、解決できる課題が異なります。
ここでは、加工現場で抱えやすい課題や導入目的に合わせて、おすすめの治具メーカー3社を紹介します。
引用元:株式会社グローバル公式サイト
(https://www.landingpage-synergy.com/Sp6X7DKw/)
引用元:イマオコーポレーション公式サイト
(https://www.imao.co.jp/products/pullfix.html)
引用元:コスメック公式サイト
(https://www.kosmek.co.jp/products/robot/)